2020-01-01から1年間の記事一覧

127.統計は、難しい

高等学校では、2次元平面内のベクトルを習うはずだ。ベクトルとは大きさと向きを持つ量。 図のように、2つのベクトルVとWがあったとしよう。図では、ベクトルには英字の上に矢印をつけている。X 軸、y 軸の代わりに、p と q と書いているが、矢印のベクトル…

126.時間発展と虚数

2020年も2学期になり、感染症禍の中、対面授業が一部再開された。学生さんも授業参加できるので、授業後に気楽に質問ができるようになったのは好ましい。 ある授業の後、量子力学を自分で勉強しているという学生さんから、量子力学の基礎方程式のシュレーデ…

125.快適な宇宙旅行

Go to トラブル、ミスタイプだ、Go to トラベルを始めとした、Go to カンセーン、今日はタイプミスをよくするなぁ、もとい、Go to キャンペーンが政府の肝いりで行われている( 2020 年 9 月現在)。国内旅行などを推奨して、経済を動かそうという目論見。海…

124.確率は難しい?

高校生の時、数学はまぁまぁ出来た方だと思うが、確率だけは苦労した。条件付確率辺りが特に厄介だった覚えがある。 確率は難しいらしく、有名なところでは「モンティ・ホール問題」というのが知られている。アメリカのモンティ・ホールという人が司会をする…

123.ネイピア数と三角関数

前回と前々回、ネイピア数 e に触れた。 e = 2.7182・・・ という数だ。この数を底にしておくと、ε を小さい数として、対数は ε ≒ log e (1 + ε ) ・・・(1) と近似できた。 今回は、「複素数乗」を見ておこう。 x2 = -1 の解は、実数の中には見当たらな…

122.ネイピア数、再び

学生時代、物理の勉強のため、「ファインマン物理学」を読みかかったことがあるが、難しいというよりテーマが多種多様で、何を足掛かりにしてすべてを構築していくべきか良くわからず、途中で読むのをやめてしまった。「ランダウ・リフシッツ理論物理学教程…

121.ネイピア数

%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%% この感染症禍のもと、大学入構禁止となって、在宅でオンライン授業を受けている学生さん達が元気に過ごしていることを願って已まない。 簡単に、「不安はパッと消え」ない。 %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%…

120.空も飛べるはず

2020年4月、世界的な感染症禍に巻き込まれ、我がHigh Intelligence 大学では新入生を迎えるも、入学式はできなかった。 新入生には、これから 4 年間で大きく羽ばたいて欲しいという願いを込めて、空を飛ぶ話を備忘しておこう。 大学の講義で「ベルヌイの定…

119.魔方陣

数字を正方形に配置し、縦、横、斜めの数字を足したら、どれも同じ数字になる並び方を「魔方陣」と呼ぶ。1から 9 までの数字を使った 3×3 の魔方陣は、反転とか回転とかしたら同じになるものを除けば 1 種類しかなく、 2 9 4 7 5 3 6 1 8 である。…

118.正しく怖がる

寺田寅彦の随筆、「小爆発二件」に、“ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしいことだと思われた”とある。 最近の新型コロナウイルスの流行では、報道を見聞きしていても、脱法行為と失政の両…

117.山口きらら

化学が苦手だ。 小学生の時、ヨウ素液をでんぷんに掛けると紫色になるとあり、ヨウ素液を掛けて紫になるかならないかで澱粉があるか無いかを見ていったが、そんなことより、デンプンがあるとなぜ紫色になるのかに興味があった。誰も教えてくれなかった。 中…

116.インフルエンザ

High Intelligence な我が大学の我が学部では、年に 3 回、構成教員が持ち回りで講演を行う「研究談話会」を行っている。各回 3 人程度お話しを聞かせて貰える。地方大学で、学部がコンパクトなので、専門外の話が色々聞ける。前回は、数学の先生と、防災工…

115.国民の祝日

国民の祝日の多くが皇室関連であるということを、最近の若者はあまり知らないようなので、備忘しておこう。 1 月 1 日は「元日」。これは天皇陛下の四方拝が行われ、歳旦祭という儀式が行われる日だ。 2 月 11 日は「建国記念の日」。神武天皇が即位したとい…

114.車輪が乗り越える高さ

今から 5500 年ほど前、紀元前 3500 年ころ、メソポタミアでは、器を作るために、“ろくろ”が発明されていたそうだ。円盤状の“ろくろ”は、くるくる回転する。 一方同じころ、メソポタミアでは物を運ぶために、そりを用いていたそうだ。ただ、雪の積もる地域で…

113.戦後民主制とプラトン「国家」

私が小中高校を過ごした時代は、敗戦から 30 年前後たった頃だった。戦後民主主義の理想・希望が残っており、何かあったら学校では選挙をしていた。今でも生徒会委員とか学級委員は選挙をして決めているのだろうが、体育委員も保健委員も遠足の何とか委員と…

112.物理法則と生物

第 22 回で、呼吸と拡散について触れた。昆虫などは肺がないので、体の表面から酸素を吸収するが、体内に酸素を運ぶのは、酸素の拡散に任せている。 生物も物理法則に支配されているので、それに合わせて進化してきたのだろう。 「ファインマン物理学」の中…