142.2023年

 2023という数は素数ではない。わかりにくいが、

 

     2023 = 7×17×17

 

と、因数分解できてしまう。

 2000以降の素数は、2003、2011,2017ときて、次は2027、その次が2029となる。2023年は素数年では無いが、次の素数年は2027年、次いで2029年。2027年と2029年は、その差が2の双子素数年になる。6n-1と6n+1 で、n=338の場合。

 

 第88回にあるように、『自然数素因数分解したときに、4 の倍数+3の素数が現れた時には、その素数がすべて偶数乗されているときに限り、2 つの自然数の 2 乗の和で書ける』というのがあった。2023の素因数には、7=4+3 という数が一つ入っているので、2023の2乗には7、すなわち「4の倍数+3」の素数が2乗、つまり偶数乗されるので、「2つの自然数の2乗の和で書ける」はずだ。つまり、ピタゴラス数になっているはず。

 2023の素因数17もピタゴラス数で、

 

    82 + 152 = 172     ・・・(1)

 

だ。2023 = 7 × 172 だから

 

    20232 = 7×17 ×7 ×172    ・・・(2)

 

なので、(1)の右辺に、72 × 172 を掛けると(2)の右辺、つまり20232 になる。ということで、(1)の両辺に72 × 172 を掛けると

 

    72 × 172×82 + 72 × 172 × 152 = 72 × 172 × 172    

 

つまり、

 

    952 + 1785 = 20232

 

と、晴れて、三平方の定理を満たすピタゴラス数であることが分かった。